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2003.12.11

ハンセン病元患者の宿泊拒否

熊本県南小国町の「アイレディース宮殿黒川温泉ホテル」がハンセン病元患者の宿泊を拒否した問題
(この新聞社のリンクはすぐに切れてしまうのだが。。)

  銭湯に行くと、「他のお客様のご迷惑になるような方は、入場をお断りすることがあります」の貼り紙を見かける。私のような気の弱い一般人は、この貼り紙で多少の安心を感じることができる。ところで、ご迷惑になるお客様とはどんな人で、銭湯の経営者や客である私はどうすべきなのだろうか。

▼実弾入りの拳銃を振り回している人。。。それはご迷惑をはるかに超えて、犯罪者である(少なくとも日本では)。ので、断固入場拒否して欲しい。銭湯の主が撃たれるかもしれないが、客である私はその隙に逃げる。と思う。あ!パンツと財布は忘れずに。
▼強い感染力のある感染症にかかっている人。。。感染するかもしれないので入場拒否してほしい。
▼弱い感染力のある感染症にかかっている人。。。やっぱり感染するかもしれないので入場拒否してほしい。
▼弱い感染力のある感染症にかかっていた人。。。いまは直ったのだから、拒否する理由は論理的にはないが。。客である私は自由意志で別の銭湯に鞍替えするかもしれない

そう。問題はここにある。

  銭湯の主が、人権意識の高い人で、元伝染病患者をあたたかく迎えたとしても、他の客がどう受け止め行動するかは、他の客の自由意志なのだ。もし、銭湯から元患者を締め出せば、それは人権侵害かもしれない。しかし、自分から、その銭湯に行くことをやめたら? そこまで咎めることはできないのではないか。そして、そう思う人がまだ多く居て、結果として銭湯の利用者減少、閉鎖に到ったら?

  「人権侵害だから侵害する悪い奴を懲らしめる」程度の意識では、到底、問題の真の解決には至らない。その意味で、ホテルの側の主張にも半面の真実があると思うのだ。

以下ホテル側の主張

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私共は、今回の一件におきまして、恵楓園入所の方々の人権問題と宿泊拒否問題に関しては別々の問題と考えております。

 人権問題に関しましては、一切の人権を侵害したり無視したりという意思は全くございません。

 宿泊拒否問題に関しましては、ホテル業として当然の判断であったと考えています。
その理由は、私たちが恵楓園入所の方々であると知ったのは直前であり、 ホテルの認識不足もあって、他のお客様との調整を取る時間がなかったのです。
予約から2ヶ月近くの間、ひた隠しにしていた県側に責任があると考えます。
もちろん恵楓園入所の方々にご迷惑をおかけしたという事実はございますが、 ご迷惑をおかけせざるを得なかったわけです。
予約の段階で、県側から恵楓園入所の方々であると知らされていたなら、他のお客様とのコミュニケーションをとり、お互いが納得してご利用していただける環境を作ることができたのです。
今回のように直前になって知ったことで、時間的余裕もなく、また認識不足もあり、ホテル側も受け入れる事が出来なかったのが事実です。
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ハンセン病の解説はここ

  幸いなことに、いまではハンセン病は2年間の治療で治るそうだ。今回の人権侵害は、この病気が不治の病だった頃の残渣であり、過渡期の現象といえる。ひと世代も経てば問題にもされなくなるのだろう。しかし、人権侵害とは何であり、どう対処すればよいのか、という問題提起は、また別のケースで繰り返し現れることだろう。

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